IEEE SOCC 2025:学生論文賞受賞・研究発表
極低温環境における順方向基板バイアスの研究論文が学生論文コンテストの最終候補12件に選出され、IEEE SOCC 2025で第1位を受賞しました。
2025年9月、アラブ首長国連邦・ドバイで開催された第38回 IEEE International System-on-Chip Conference(SOCC 2025)にて、論文 Cryogenic Characterization and Compact Modeling of Forward Body-Bias Effects in 180 nm Bulk CMOS Transistors を発表しました。本論文は学生論文コンテストの最終候補12件に選出され、その中で第1位を受賞しました。
研究概要
極低温では、バルクCMOSトランジスタのしきい値電圧が上昇し、同じ電源電圧で動作させた場合の回路速度が低下します。本研究では、この変化を補償する方法として順方向基板バイアスを検討しました。
研究内容は次のとおりです。
- 7 Kにおける180 nmバルクCMOSトランジスタの測定
- 極低温での基板バイアス特性を再現するBSIM4ベースのコンパクトモデルの構築
- 構築したモデルを用いたリングオシレータのシミュレーション
シミュレーションでは、順方向基板バイアスにより、7 Kで生じる発振周波数低下の40%以上を回復できることを確認しました。また、電源電圧スケーリングと組み合わせることで、消費電力遅延積を34%削減しました。